日常生活の工夫
パーキンソン病は、症状の進行にともない体を動かしにくくなりますが、だからといって体を動かさないことは、運動機能の低下を加速させるおそれがあります。安全で動きやすい環境を整え、生活の中でできるだけ動くことを心がけましょう。また、着替え、食事、入浴、トイレなどの場面で、ちょっとした工夫をすることでよりよい日常生活を過ごすことができます。
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睡眠
睡眠障害は、パーキンソン病の患者さんに多く見られる症状です。睡眠障害には、さまざまなタイプがあり必要な対応も異なりますので、睡眠障害の内容を詳しく把握して、主治医に相談するようにしましょう。また、ベッドやいすは患者さんがしっかりと休むために必要な家具です。使い心地や安全性に配慮し選ぶようにしてください。
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食事
パーキンソン病では、嚥下障害によって、むせたり水分や食べ物を誤嚥しやすくなり、肺炎になることもあります。普段から誤嚥を予防するような食生活を意識しましょう。
細かい動作がしにくくなり、食事を口に運ぶことが難しい場合やこぼしてしまう場合には、使用する食器や使い方を工夫してみると良いでしょう。 -
トイレ
パーキンソン病患者さんのトイレトラブルは、便秘と頻尿です。予防するためには、水分をたくさん取り、規則正しくトイレに行く習慣を身につけましょう。
トイレは、和式よりも洋式の方が便座への立ち座りが簡単で使いやすいでしょう。また、手すりを設置するなど、快適なトイレ環境づくりに配慮しましょう。